2010年10月8日金曜日

家庭医で初めてカイザーをしたという神様に会う OHSU(4日目)

今日はVice Chair(どうやら家庭医で初めてカイザーをした人らしい)と面談、いわゆる次期教授といった所と思います。
この方、非常に謙虚な方で「自分たちが日本に行ったらきっと日本語全然わかんなくてすごく苦労すると思うよ」と、とてもゆっくりなスピードでお話ししてくださいました。
途中でよくわからない場合は話を止めて色々と教えてくれました。
彼はMaternity Careが得意なFamily PhysicianでDelivelyもやるとのこと、手術もするんだとか、、、
自分の解釈するところ分娩の大体1/4をFamily Physicianがとっていてさらにそのうちの1/4がSugery Procedureが必要になるとのこと、つまり1/16の帝王切開もFamily Physicianがやっているとのことでした。
彼が最初に学び始めたころはFamily PhysianがObstetricsを教えることはなくObstotetrisianが教えていたそうです。今は彼のようなFP(以後Family Physician)がMaternity Careの中で教えるらしいです。
実際、Residentの3年とFellowになってからのオプションの1年でできるようになったとのことですからやはり3年から4年くらいは必要な感じですね。
日本でも参加でカイザーが一人でできるようになるのはそのくらいかもしれません。
その後はこちらかの質問で日本でFPが認められるようになるには、FPが介入したケースではコスト、治療成果とも有効であるというResearch(いわゆる研究)をしなきゃいけないと思うんだけどどう思う?と聞いてみたところ、、、びっくりする答えが、、、
「FPを専門として認知してもらうにはまず患者たちのTrustを勝ち取ることだ。患者たちが専門医に行くよりもFPにかかるメリットを自覚したらTrustを勝ち取ることができるだろうし、患者たちがFPをTrustしてくれたら国もFPをTrustしてくれるだろう」みたいな話をしてくれました。
何だか夢みたいな話ですが、、、とても崇高で神様みたいな意見でした。
それに追加して日本の家庭医の専門医の歴史はアメリカの歴史(1969~)に比べると40年遅れているわけだから、これからだよ、、みたいな感じのコメントをありがたく頂戴して終了しました

午後は、CCH(Centor for care and healing/いわゆる外来CLINIC)でStaff Drにふっついて外来見学、Circumcusion(割礼)もFPがしていてびっくりしました。
その後は、日本人医師のDr:Daisukeとともにfaculityを見させてもらいました。
基本は1年目:1人/45分、2年目:1人/30分、3年目:1人/15分で診察しており、1年目は診察後必ずPreceptorにプレゼンと検査や治療方針を相談、3年目はほぼ自立して診療するとのことでした。
今日はResidentからPreceptorにECGの事で質問がいっぱいありましたが、案外こちらのResidentがECGを読めないことにびっくりしました。
LVHのV5-6のStrain pattern、CRBBBのST-elevateなどIschemiaとの鑑別が非常に困難な様子、実際色々と話を聞いてみると日本の感覚よりIschemiaが圧倒的に多いようで、どうしてもST-changeにSensitiveになったりNervorsになりやすいとのことでした。
まあ、日本と比べればそれが妥当かもしれませんね。
あとはこちらのResidentも我々と変わらずUpToDateやDynamedで調べごとをしており実は日本人も同じResourceを使っているので、英語さえできれば彼らと遜色なくできるのではないかとも感じました。
ただし、自分で調べるだけというよりPreceptorが教えたり、知識をどのように患者に適応するかのディスカッションを重視することが日本よりもすぐれている点だなあと感心しました。

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