2010年11月29日月曜日

クレイターレークに行く (OHSU34日目)

今日はクラマスフォールズの最終日、、、ということで観光に行っておいでよ~と言われて約
1時間半車で行ったところにあるアメリカでいちばん深い湖にいきました。
その名も、そのまま火山湖でクレイターの中にある湖でクレイターレークです。
途中から雪が道を覆い始めていやな予感が、、、5cm、、、10cm、、、20cm、、、もう限界!
、、、ということで今まで一度も装着経験のないチェーンを使用しました。
チェーンと格闘、、、いや、、、妻と格闘すること30分(笑)、、、装着完了し約15分走行するとそこには見たこともない世界がありました。
夏は湖の周りを車で回れるそうですが今は、道が閉鎖されており車で到達できる湖畔は2か所のみです。とても美しくて雪の白さに湖の青さが際立って見えますね。
車は無理ですがクロスカントリースキーで周りをまわって歩く人がいるみたいです。
雪とチェーン装着の難しさで難渋しましたが一生に一度の経験ができてよかったです。
あれこれ言いあいながらつけたチェーンも今となればいい思い出ですね。

2010年11月27日土曜日

モバイルクリニックとナーシングホーム (OHSU33日目)

今日はモバイルクリニックとナーシングホームを見学です。
モバイルクリニックは数年前に病院から車で40分くらい離れた村、あとはクラマスフォールスのホームレス、女性のグループホームみたいなところ(なんていうか虐待を受けた女性が避難したりするところ)へ指導医1人と研修医で診療に行くために数年前に購入したとか、、、。
車両は州からの援助、ガソリン代などはスカイレークス医療センターなどが出しているとか、、、薬はPrivate Clinicから期限切れのものをDonation(寄付)としてもらったものを使っているとか、、、。
案内してくれたのは日系人(日本語は喋れない)の事務の方でカルテなどのメカニック担当、モバイルクリニックはキャンプカーを改造して作ったものでマイクロバスくらいの広さです。
メカニック担当の方の話では衛星とモバイルクリニックをつないで電子カルテを使用して診察するのだそうです。往診を頻回にすることはあってもクリニックを持っていくという概念はさすがアメリカですね。規模の違いを感じました。
午後はちょろっとNursing Homeの見学、もともとはスカイレークス医療センターの付属だったようですが今は経営は完全に切り離されているようです。基本は日本のNursing Homeと同じですが、Feeding tubeやPEGの人は少ない印象でした。やはり長生きしてもQOLが低くては意味がないという合理的な概念が基本的にはアメリカの中ではmajorityな印象で、経済的な負担が多くなることなどの問題もあり、いわゆる寝たきりでただただ生きているだけの人は比較的少ないですね。
医療費がかかるというのは悪い点かもしれませんが、必要以上のケアを経済的理由でやらない傾向にあるというのはアメリカ医療の1つの良い側面かもしれませんね。

2010年11月18日木曜日

アメリカのER (OHSU32日目)

今日はクラマスフォールズのスカイレークス医療センターのERを見学しました。ちなみにOHSUでは病棟がOHSUの本院にあるのと同様でスカイレークス医療センターは入院病棟の機能をもち、カスケードイースト家庭医療センターでは外来診療のみを行っているという感じです。
最初の1例はCHFとCOPDで重症の患者、CO2が90まで上昇して意識もうろう状態でした。その後も患者は途切れることなくずっと続きましたが、基本的には頻脈症状、指を切った、胸が締め付けられる感じがするなど、、、と我々の病院で夜間当直で混雑している時とそっくりでした。
ここのERのDrは9時間勤務でシフトが組まれている状態でした。基本的に2人が診療に当たる状態という話でしたが実際は1人しか医師がいない状況です。9時から見学に入って、1人しか医師がいなくておかしいなと思っていたら12時にもう一人の医者が到着しました。
よくよく考えてみると9時間シフトでは1日のすべてを2人でカバーするのは無理ですね。恐らくですが勤務の開始時間は6時12時18時24時で、医師が2人がオーバーラップする時間は6-9時、12-15時、18-21時の9時間になるんじゃないかと思います。英語が聞き取れないって不便です、、、。
勤務する医師はクリニックで済むような病気でERを受診する人が多くてこまっているような話をしていて「今日は軽傷が多くて詰まんないなあ、、、軽傷ばっかりでつまらなくない?」と逆に聞かれてしまいました。
OHSUのようなところのERはどのような状況なのかはまだ確認していませんが少なくともRural AreaのERは日本のERとちょっと似通っているんだなあと感じました。
何だかクラマスフォールスでは共感することが非常に多いです。

クラマスフォールズのプリセプティングを見学する (OHSU31日目)

今日は午前中にホームステイ先の先生の外来に付き、午後はClinicのプリセプティングを見学しました。ここの研修医は1年目は週のうち半日はクリニック、2年目は半々、3年目はほとんどの時間がクリニックで診療をするようになります。
基本的にはどの学年の研修医も診療の最後にプリセプターに見せてから診療を終了する形です。その際に分からないことを聞いたり、ディスカッションをしたりという形で、OHSUと大差はないような印象でした。
OHSUでは3年目になると分からないことがない限りはプリセプターにはお目通りしなくていいシステムなのでこちらの方が管理ががっちりしていますね。
研修医の診療をみたり、プリセプターと話したりしている内容を聞いていると我々ももっと勉強をしないといけないなあと思うことや日本でもやらなきゃいけないことがたくさんありました。
やはり特に予防医学的な観点、予防接種、子宮頚部の擦過細胞診、禁煙指導などはもっともっと積極的にする必要があると思いました。
あとは、診療を終わる前にどのような状況になったらまた病院に来なくてはいけないかなど患者教育に関しても日本より進んでいる、、、というよりも力を入れている印象がありました。
我々の診療は時間のせいにしてやれることをやっていないことも結構あるかもしれません。

2010年11月17日水曜日

クラマスフォールズに行く (OHSU30日目)

今週はクラマスフォールズでRural Medicineの研修です。
ポートランドから約5時間半、ハイウェイと下道を使って南下し日曜日に入りました。
月曜日は午前中に入院患者の診察をシャドウィングです。
家庭医で20人ちょっとの患者を見ていて、チームは3つあり、基本はインタ-ンが担当医にする形です。それぞれに2年目または3年目のレジデントが1人と更に上にスタッフがアテンドとしてチームに入って構成されています。
2チームで10人前後のOHSUよりはこちらの方が忙しそうです。本日同行した2年目の研修医の先生とお話をしているとナイトフロートではなくオンコール登板があるようで、内科の患者が入院した時は病院に呼ばれて入院患者のケアをしなくてはならないようです。オンコールの翌日は昼までの勤務で約30時間の継続勤務、OHSUのレジデントは朝に上がっていましたからやはりこちらの方がハードですね。
OHSUで研修をしていた時は何だか自分たちと全然違うなあという感じでしたがクラマスフォールズは何だか我々の働いている病院と似通った感じがして共感しました。
ただし、教育については完全な屋根瓦になっているので我々みたいなオンザジョブトレーニングで基本的に放置されている状況とは程遠い状態です。
教育のために医師を1人使うと患者を見る医師が減るので収入が減るかもしれませんが、日本みたいに「見て学べ自分で調べろ」という教育よりは逆に早く成熟した医師になることができて経済的にもいいかもしれませんね。
午後はクラマスフォールズに就職活動で訪れていた学生さんに同行し市内を見学、リクルート担当の先生(我々のホームステイ先)が一つ一つ物件を車でまわり、いつに出来て値段はいくらという話をしていました。まるで不動産屋さんを副業でしているかのようでした。
結構学生が来ていましたがリクルートメントは大変のようですね。
アメリカも日本も地域医療の担い手を探す、育てるというのは大変なことだなあと共感しました。

2010年11月12日金曜日

旅行医学と予防接種 (OHSU28日目)

そう言えば、OHSUに研修に来てから不思議な予防接種の名前を良く耳にします。Yellow feverだとかTyphoidなど、、、日本では聞きなれない予防接種です。ただし聞きなれている者に関してもかなり力を入れていて日本の外来よりももっともっと積極的に予防接種についての説明と接種の推奨をしています。(子供の予防接種に関するCDCのリンクはこちら
旅行者も来院することがありどの地域ではどの感染症の予防接種を使わないといけないとか、薬は内服でマラリヤの薬や抗生剤が必要だとか色々なことをしていました。
研修医や学生さんがCDCのホームページ(旅行者の健康に関するCDCのリンクはこちら)で調べていて非常に役に立ちそうでした。珍しい予防接種を診療所で用意しても役に立ちませんが何かしら患者さんのアドバイスが出来るかもしれませんね。

ちょっとした勘違い (OHSU27日目)

今日はちょっとした勘違いが解けて嬉しかった話です。いつも私たち留学生がお世話になる事務の方が2人いるのですが、1人は日本人なのでもちろん日本語がぺらぺら、もう一人はもちろんアメリカ人なので日本語は全く分からない。多分私たちが早い英語が分からないの以上に日本語は全く分からない様子です。
大体その2人が同じ部屋で仕事をしているのですが私たちが部屋を用事で訪れると大体日本語で日本の方とお話しします。ちょこっとしたことは英語でもう1人のアメリカ人と話すのですがいまいち乗り気じゃない様子、、、妻と2人で「やっぱりアメリカ人からすると英語もできないのにアメリカ留学なんて来るなよって感じなのかなあ。やっぱり英語が話せない日本人は敬遠されてるのかしら?」と良く話していました。
そして、昨日、OHSUのFamily Medicineのスタッフ(アメリカ人でちょっとした挨拶程度の日本語は喋る人でFamily MedicineのFainance担当)が日本でのワークショップを終えてちょうど帰ってきたところに遭遇し、部屋で日本の話をしたり、日本での写真をみてワイワイガヤガヤとお話をしていました。
そしたら、横で話を聞いていた全く日本語がしゃべれない例のアメリカ人の事務の方が一言、、、「日本のレジデントが毎回こうやってくるのに日本語ができない。日本語が出来ればもっとコミュニケーションができるのに、、、」と、、、。
うちら夫婦は予想もしない話しにきょとんとなりましたが、ああ僕らも英語ができなくて積極的にお話をしないでいるから周りのアメリカ人からは私たちが思っていることと同じ事を逆に思われているかもしれないんだと気づかされました。
これがきっかけで私たちが事務の部屋に行くたびに日本語と英語を交換して教えあうことになりました。ひょんなことで分かりあえるものですね。

Southwest Community Health Center (OHSU26日目)

本日は日中はCHHというCLINICで研修、夕方からはボランティアでOHSUが医師を派遣しているSouthwest Community Health Centerで研修です。ここは無保険で低所得の患者に対するボランティアを行っているところです。
学生が問診から身体所見間で取り外で待っているアテンドに相談しもう一度診察し処方や検査を行っていました。学生はこの日は1年生の学生さんで、ぎこちなさが自分たちの1年目のころをほうふつさせる感じで新鮮でした。
「一緒に診察入っていい?」と聞くと「もちろんだよ」と言ってくれました。こっちの研修医は私たちのように英語に難ある人にはあまりアドバイスを求めてこない人が多いのですがさすがに臨床ほぼ無経験の1年生の学生さんだけあって、英語が怪しくても一緒に入ってもらえる方が安心みたいです。
「鼓膜、もう一度見てもらっていい?」と聞かれ色々と考えながら診察を一緒に行いその後に上級医(といってもこの日は私と同じくらいのレベルの研修医3年目[]こちらの研修医は3年目が後期研3年目くらいの実力と思われる])と一緒に診察、結局はPost Viral Infectionでしたがその後学生さんに子供の慢性咳嗽で気をつけることや鑑別疾患について私も英語で説明しました。われながら少しは学生さんの教育に貢献できたかも、、、と自己満足でした。
それにしても学生さん、1年生のころから問診と診察をボランティアという場所を借りて行って自分のトレーニングにしている。ボランティアもできてその見返りに自分の勉強にもなるとても素晴らしいシステムだと思いました。

患者さんと別れること (OHSU25日目)

さて、、、今日は午前中、午後ともにCHHという川岸のCLINICで研修です。午前中に付いた先生、来年はご家族の都合でWisconsin州に移動されるようで、会う患者会う患者にすべてお話ししていました。そう言えば昔、千葉の某病院(内科医が1人になって一時話題になった)で一緒に働いていた上司が、患者と別れるときにどうすればいいかについて調べていたのを思い出した、、、。確かSaults先生の書いたTextbook of family medicine(分厚い奴)のcontinuityの項目に会ったような、、、。自分は1年おきに移動しているので長い人はいないのですが、継続性を維持することは非常に大事なので1度目を通しておこうかと思います。

PS:別れを告げたときに患者さんはみんな残念そうでしたが感謝の言葉を医師に言っていました。そんな風な関係が作れるといいですね。羨ましい、、、患者嫌いになってしまった今の自分には自信がないです。
時間外にめちゃくちゃな受診をする患者と最新外来にしっかりとくる人は質が違うのでそこは混同して考えないようにしないといけませんね。何だか仕事のことを考えるとどうしてもそっちのネガティブな患者のイメージが先行してしまいます、、、反省反省。ちょっとした休みが必要なのかしら、、、。

2010年11月8日月曜日

BendへOFAPミーティング (OHSU24日目)

金曜の午後からOFAPのミーティングでCentral Oregonの中心都市のBendへ、、、。といっても
車で5時間強で結構大変でした。話の内容は、、、英語で全部良くわかりませんが、AFPのスポンサーに某有名清涼飲料水会社(サンタクロースが赤と白の服のイメージであると、そのCMの力で全世界に植えつけた会社といえば分かるでしょうか?)が手を挙げたけどDMなどの健康問題などからAFPがスポンサーを拒否したとか、、、あとは選挙のお話とか、、、新しい研修医のプログラムの話とかでした。
やはり、アメリカの家庭医は政治的に戦っているのがえらい!日本の医者、特に家庭医ももっとポリティックな部分でも戦って、自分たちの存在価値を明確にしてポジションを得たり、医療政策などにも介入できるようにする必要があるなあと強く感じました。
オレゴンでは州の医療政策を決めるにあたり家庭医が中心的な役割を果たしています。日本も負けてはいけませんね。

2010年11月5日金曜日

認知症の診断

食後にアメリカの診療について妻と話していたら、、、そういえばVitaminの採血良くとってるな~という話になりました。CaとVitDはかなり綿密にチェックしている様子、そう言えば鬱の人にVitB群とかTyroidもチェックしているよねという話になり、、、認知症のスクリーニングの話へ、、、そう言えば認知症の診断、かなりあいまいだなあ、、、。
ということでDynamedでチェック、まとめてみました。

多系統にわたる認知能力の欠如
記憶能力の低下(記銘・想起が出来ない)
少なくとも以下のうちの1つがある
  ・失語(言葉が出ない)
  ・失行(運動系に異常がないのに動けない)
  ・失認(神経系に異常がないのに認識できない)
  ・管理する能力がなくなる(計画する/整理する/順番づけする/抽象化する)
仕事、社会活動に影響を与えるような認知能力の欠如と以前に比べて明らかな機能低下がある
緩徐発症、緩徐進行である
以下のどの疾患によるものでもない
  ・他の記憶障害や認知能低下を来す脳血管障害
   (脳血管性/Parkinson病/ハンチントン病/硬膜下血腫/正常圧水頭症/脳腫瘍)
  ・認知症の原因として知られている全身疾患
   (甲状腺機能低下症/Vit.B12欠乏/葉酸欠乏/Vit.B3/高Ca血症/神経梅毒/HIV感染)
譫妄状態のときのみに認知能力の欠如が起こらない
他の非器質性の疾患(Depression/Schizophrenia)
公式ガイドラインが改善されていないが家庭医の診断は利用可能な情報が増えた(診断リソースの整備された)事により適切なものになってきた
3part-argolismは洗練された手段ではないが認知症に対する感度の高いものとして発展途上国では知られている
 (Geriatric mental state, The community screening instrument for dementia, Consortium to Establish a Registry of Alzheimer’s Disease[CERA]を使ったscreeningのalgorism)
Brief Informant Interview(AD8)は中等度の認知症に対して感度が高い
 AD8は認知能に関する8つの項目について、ここ数年に関して変化があれば‘Yes,a change’と答える内容になっている。
① 判断力の欠如
 (金銭の管理で誤った決断をする。プレゼントとして不適切なギフトを買ってしまう。)
② 興味の低下
③ 質問、物語、在り様(沙汰)などを繰り返し話す
④ 道具、器具、工具などの使い方の学習に問題がある
⑤ 年月を忘れる
⑥ 複雑な金銭の問題を取り扱えない
⑦ 約束を忘れる
⑧ 思案することとまたは)記憶する事に問題がある
Neurology 2005 Aug 23:65(4):559によるとAD8で2点以上の人は中等度から重症の認知症に対して感度85%特異度86%(LR:6.07)、軽症の認知症に関しては感度74%(5.26)だった。ちなみにAD8はこちらから手に入れることが出来ます。

IPP(Intercultural Psychiatric Program)の見学 (OHSU 23日目)

こんにちは、今日はIPPという移民(難民でアフリカやアジアの国から)となった人が無償で受診できるCLINICに行ってきました。今日はMedication Managtementだったので診療はあまりありませんでしたけど、肩の慢性疼痛の患者にAcupanctureをやっていました。効くのかどうか分かりませんが、痛み止めも効果がなくてダメ、つらい、眠れない、ごねごねごね、、というときに、う~んじゃあ針ね!っていう感じはそれなりにありかも知れません。データがあったら調べてみようと思います。

そうそう、今日は家庭医の父であるDr,Taylorの頭痛の授業、身体所見の話で何をとるかという話になったのですが「Jolt Accentuation!」とお話をしたら、先生や講義に参加している学生さんに「・・・?」という反応をされてしまいました。自分の発音がえらい悪いのか心配になりいろんな言い方をした挙句「Shake face right and left quickly.Then....」と説明しましたがどうやら項部硬直と周りは思ったみたいでした。講義が終わってからもう一度、紙に書いてこれってどう発音するんだと聞いたのですが、発音は分かるけど知らないといわれました。

妻と2人で日本ではメジャーで髄膜炎の除外の時に感度の高い所見としてとって除外診断に使用するんだよと説明したら、やや受けでした。もっと驚いてくれていいのに、、、と思いつつ多分JAMAのRational Clinical Examinationに載ってるよとちょっとえらそうに説明しました。
Jolt AccentuationってアメリカではMajorじゃないのかしら?

2010年11月4日木曜日

英語アレルギー再発 (OHSU22日目)

今日は午前中はBehabioral ScienceのVideo Reviewでした。そして午後はレジデントミーティングです。う~ん今日は何だか英語が非常にいや、、、日常会話で困らなくなりつつあるのにディスカッションや講義を聞いていると集中力が続かない。何を言っているのか途中で脱落してしまう。
良く分からないのですが、点滴と似てますね。研修医のころ最初は全然点滴が入らなくて嫌になって、少し入るようになったと思ったらまた入らなくなってしまって点滴するのが嫌になってしまったりして急に億劫になるやつ、、、なんだかあれにそっくりです。
一緒に留学している妻はお話しがかなり分かるらしくて自分はいつも置いていかれるので落ち込むことばかりですね、、、なんだか劣等感を感じるために来てしまったのか、、、周りが分かるのに自分だけ分からない、、これホント引きこもりを起こしますね。
まあ分からんもんは分からんと開き直るしかないかなあと、、、どうせアメリカ人も日本着たからって日本語話せるわけじゃないし、、、そう、、プラスにプラスに考えて行こうと自分を励ます毎日です。
ということで今日は簡単にブログは終わろうと思いますが、昨日スポーツメディスンのDrから聞いた推薦図書をメモしておきます。

The Sports Medicine Resource Manual
(何週安静にして何週リハしてみたいなのが載ってる)
Fracture Management For Primary Care
(EiffというOHSUに在籍した医師が書いている)
Orthopedics Sports Medicine(Dleeって人が書いてるかな)
Emergency  management of Skelletal Injury
Injection Techniques in Orthopedics and Sports Medicine
(個人的にいいなあともったもの)
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その他、本屋で立ち読みしていいなと思ったものも、、、
The color atlas of family medicine
(絵や写真が多くて目や耳、鼻、虐待など多岐にわたる)
Office Orthopedics For Primary Care Orthopedic Clinical Examination
(何となく)
Understanding Health Poliy
(アメリカの医療ってこんな感じなんだ~)
Adult Telephone Portocol
(医者以外も電話対応ができるようになると思う)

2010年11月3日水曜日

外転神経麻痺、スポーツメディスン (OHSU21日目)

本日はGabriel ParkのCLINICで研修です。午前中はFamily MedicineのPriceptingに陪席、2人の研修医をアテンディングが指導していました。基本的には教え方は以前もお話しした通りDynamed,Up to ateが主なツールでした。興味深い患者が1人、来ていて両側の外転神経麻痺の患者が来院、色々と調べてみると多発性硬化症や重症筋無力症など、、、が鑑別に上がる感じ、、、本院の眼科医に連絡するも予約がすぐ取れないとのこと、、、(2週間後だとか)。そこで結局、患者の夫が運転する車でERまで行き眼科、神経内科の医師に診察を受ける運びに、、、日本のようにすぐに見てもらえる環境が無くすべてが予約外来ですぐに見てもらうにはERで高額のお金を払わなくてはならないんですね。今までのブログでは簡単にアクセスできる皆保険に否定的な見方が多かったのですが、アメリカのようなシステムでは本当にこれは怪しい、重要な疾患の可能性があり急いで検査をしたり診断をつけたいような場合には不便な点が多いかもしれませんね。
午後はスポーツメディスンのDrにつきました。日本ではスポーツ外傷を扱う印象ですがこちらでは、いわゆる整形内科的なことをしていました。基本的には家庭医の診療を行っており鬱の患者やEDの患者、子供の風邪などを幅広く見ていましたが、その中でも筋骨格形の問題について非常に詳しいという特徴を備えているような感じです。アメリカの家庭医の女医にマタニティケアを得意とする医師が多い(患者が女医に見てほしいと思うらしい)のと似た感じなのかどうか分かりませんが、一般的な家庭医が整形外科的な問題を解決するニーズを強く感じてでスポーツメディスンを勉強して治療に生かしているという感じでした。
身体所見についていい勉強ツールがないかと聞いたら学生教育やレジデント教育用のリソースを教えてくれました。ネットがあれば診療中にものぞくことができて便利そうです。ちなみにフリーアクセス可能です。

学生教育担当と会う OHSU(20日目)

今日は、家庭医療学講座の学生教育担当と面談です。色々お話ししましたが、学生が非常に優秀なので学生の教育環境について主にお話ししました。もちろん学生自身が自分で借金をして学費を払い(卒業時点で学費生活費込みで3000万くらい借金をかかえるそうな)生活をかけているのでモチベーションが低いわけはありませんが、やはり教育内容もかなり違う。
以前にお話しした通り1年、2年でもいわゆるGeneral Medicineを学ぶために週のうち1日はCLINICなどで実際の臨床研修があり出来る学生さんは1人で問診と身体所見までは取ってしまう。3年や4年となればその逆パターンで週のうちの1日がむしろ座学のレクチャーになりより実践的になっていく。
日本レジデントと違いアメリカは医学部在籍時から臨床を意識してトレインされていて、研修医のレベルの高さは学生時代の教育が地盤にあるのだ。OSCEの内容は以前にもお話ししたが、身体所見に関してもBate'sのフィジカルイグザミネーションのビデオを大学が契約しておりネット上でIDとPassがあればいつでもどこでも学生は見ることができるように環境整備がされている。
日本の研修医のレベルの底上げや家庭医療を広めたり家庭医事態を増やすことを考える際に、セレクトの段階でモチベーションの高い学生を集めることが必要だったり、卒前教育の質の改善が重要となってくると思われるが、、、日本では少し事情が違うようだ。
家庭医療学会のアンケートだったと確か思うが、家庭医になろうと思ったきっかけが研修医の時の経験や体験に基づくという結果が大半であったという、、、。つまり卒後の初期教育において家庭医療の重要性や面白さをどのように伝えるか?どのような機会を与えるか?によって進路が決まっているということらしい。
初期研修医が研修に来たときにはたして自分がしっかりと何かを伝えることが出来ているのか、、、ちょっと考えてみると難しいことだなあと思いました。家庭医の大変な部分がどうしても先に出てしまってないか、、、、ちょっと考えもんだなあと思いました。

PS:でもどこが楽しいかって聞かれると今の自分には答える自信がないんです、、、これが、、、