2010年2月28日日曜日

ポートフォリオ学習会

今日は東京の某病院でシニアレジデントのミーティングがありました。1時間の勉強会を担当し高齢者のケアという題目でお話してきました。基本的には高齢者総合的機能評価の4つのステップと実際に臨床の場所でやった場合に自分が陥った反省点や学んだこと、今後に生かせることを発表しました。今回の自分のポートフォリオの反省点は発表をしっかりと分かりやすく伝えることが重要であるということと、振り返りをする際にポートフォリオで振り返るという行為は事後の振り返りであり、まさにある事象が起きているその中で振り返りが出来ることがより重要であるということが分かりました。
CGA(高齢者総合的機能評価)にあるようにStep1ベースラインの評価、Step2優れた専門医による評価、Step3問題点をまとめる、Step4介入という風になっているが、Step2の優れた専門医とはまさに事象が起きている中で振り返りが出来る人間を示すのだろう。私は目の専門です、耳の専門です、頭の専門ですといっても、対象となる高齢者の病気は評価できても個として抱えている問題点をBiomedical、Pshychosocial、Functionalの3つの軸でしっかりと捉えることは出来ない。
Reflection in action(事象の中で振り返る)とReflection on action(事後に振り返る)ことの違いとin actionの重要性が良くわかった一日でした。
でも、、、in acntionが簡単にできたらみんなそんなに苦労しないわなあ・・・と一方で思いました。
何はともあれ今回の企画を担当してポートフォリオが1つ出来上がって良かった良かった。
月に1つポートフォリオの作成が出来るといいなあと思うのですがなかなか現状は難しいですね。まあぼちぼち頑張っていきます。

2010年2月21日日曜日

爪水虫

先日、爪の水虫を治したいという若い患者さんが来ました。前にいた病院では普通の水虫くらいはいたんですが爪水虫をあえて治療したいという人いなかったので恥ずかしながら初体験でした。個人的にあんまり勉強しなかったのはなぜだろうと振り返ってみたら、治療の必要性を強く感じなかったからというのが本音です。しかし、いったいどんな時に治療が必要なんだろうかと思いながらdynamedで検索をしてみました。Onychomycosisという項目に治療法を発見、treatment not recommended based solely on clinical observationとありました。意識はしていなかったけど案外間違っていなかった様で、爪水虫で死ぬわきゃないってことでしょうかねぇ。
でも、今回の患者さんは爪がぼろぼろで靴下に引っかかってしまうとのことで生活の質を上げることを考えると肝機能をフォローしつつ治療してあげたほうがよさそうな感じです。ではでは治療法はというと、足の爪の水虫ならテルビナフィン250mgを1日1回内服×12週間、指の爪の水虫なら6週間の内服が望ましいとのことでした。長期的に継続内服するほうがテルビナフィンのパルス療法やイトラコナゾールのパルス療法よりも効果がいいらしいです。
イトラコナゾールに関してはテルビナフィンがだめな場合、イトラコナゾールを200mgを指なら6週間、足なら12週間を内服する方法がありました。イトラコナゾール200mgを1日2回を1週間/月×指なら2~3か月、足なら3~4か月内服するという方法もあるみたいです。
何だか色々あるみたいですが治療の必要がなければ経過を見て、どうしてもするならテルビナフィンをだらだら続けて肝機能がない範囲で経過をみる。だめならイトラコナゾールに変更して様子を見るっていう所でしょうか?
いやはや今の職場に来て今までと守備範囲がかわっていろんなことが勉強になりますねえ。明日はどんな人が来るでしょうか、面倒ですが楽しみでもあります。
昨日の夜と今日の日中、スキーに行きました。昨日の夜は気温がひくく雪が降ったので非常に滑りやすかったのですが本日は暖かくシャーベットからアイスバーン状態でした。うちの奥さんも昨日今日は楽しそうに滑っていて何よりでした。最近はスキーの楽しさを再確認しました。50歳くらいまで20年くらい頑張ればシニアの大会にでも出られるかしら?という感じで練習に励む日々です。

2010年2月16日火曜日

共働きであること

共働きって本当に大変だと最近つくづく感じています。自宅で「疲れた」なんて言っても相方には「またうだうだ言ってる」と言われたり、逆に向こうが何か言っていても案外こちらが聞き流してしまって向こうはフラストレーションがたまってしまったりと、最近は自宅では仕事の愚痴は絶対にやめたほうがいいと感じていました。そんな風に思っていたのですがふと「疲れたねえ」と言ったら相方も「疲れた」と一言、いままでお互いに「聞いてくれない」「聞きたくない」と思っていたことが少し和らいできた感じがしました。
聞いてくれたとか聞いてくれないということよりも、現在の状況が長くは続けられないとお互いに思っていることがともに何となくわかっていて言葉にできなかったことなのに急にお互いに共感出来た瞬間でした。
夫婦で同じ職場、同じ部署で働くのは本当に大変です。どの病院も医師2人を同時に確保するなんて出来ない時代ですが夫婦で赴任した場合はそれがかなってしまいます。医師2人勤務した場合、病院側は人事の面の安定、経営において莫大なメリットを得ることが出来るのです。ところが、務める側のメリットというのが案外少ないことが発覚しました。「夏休み、正月、一緒に休まれると体制が維持できないので二人で休まれると困ります」みたいな感じで言われてしまうんだなあこれが、、、。こっちとしては「二人で来てもらって非常に助かっているので夏休みや正月くらいは一緒に休みを取ってください」と言われるものかと思っていましたが、そんな私が甘かった。世の中は搾取する側とされる側の基本構造、組織ってエグいですね。莫大な利益をえてさらに休みを一緒にとるなだなんて、十分な利益がありつつさらに利益を搾り取る。何だか嫌な気分になってしまいました。
後期の研修が終わったら二人別々の勤務先を選んだほうがいいのかなあ、それも当直がないクリニックがいいなあなんて本当に考え込んでしまいます。いつもいつも全力投球で仕事に没頭する妻に敬意を払いつつも、頑張りすぎて無理して病院では見せない疲労困憊ぶりを自宅で見せる妻を見てしまうと複雑な気分になってしまいます。
守ってあげたい、でも本人が自分は無理して限界であると自分で気が付いていなければ、他人がブレーキをかけることはキャリアをぶち壊す邪魔な行為でしかありません。自分の体力や限界をしって自分で自分の仕事量を自分で調整する技術を身につけないと結局は元も子もないんでしょうね。共働きで同じ職場であることは大きなメリットかと思っていましたがそうでもないもんだなあと思いました。共働きで同じ職業、部署で頑張っている方々をみると本当にすごいなあと思ってしまいます。来年は診療所勤務、それも別々もしくは一人は非常勤になれればライフワークバランスが維持できるかもしれませんね。

2010年2月15日月曜日

たまには医者らしい事を・・・

こんばんわ。昨日のナイターのせいでしょうか?今日は仕事中に体が痛くて痛くて大変でした。さてさて、今日はたまに医者らしいことをお話しようかと思います。いつまでも現実逃避はいけませんね。
この間、こんな患者さんが来ました90歳代の女性、アテローム血栓性脳梗塞の既往があり後遺症で左片麻痺の患者さん、昼にお食事を取ろうとしたところ意識状態が悪く話が出来ないとのことで当院へ救急搬送となったのですが来院してルート確保後にだんだんとはっきりして会話も可能になりました。研修医の先生とAIUEOTIPSについて一通りスクリーニングしましたが最終的には原因はっきりせず、臨床的な経過や症状からアテローム血栓性の脳梗塞の切迫?いわゆるTIAじゃないかということで入院し脳梗塞に準じて経過観察することになりました。
さてさて、疑問ですがもともとバイアスピリンを少量(100mg)を内服しており脳梗塞を再発した患者さんは二次予防では次は何を飲めばいいのでしょうか?
dynamedで検索したところStroke(long term management)にcombination of aspirin and extended-release dipyridamole preferred over aspirin alone (Grade 1A) と記載がありました。
原著を検索したところESPRITという論文がありましたが現在論文を取り寄せ中です。90歳以上の患者さんに投与するメリットがあるのかどうか、死亡や発症を減らすNNTや副作用の出血に関するNNHなどを調べてみる予定です。いずれにしろ害がなければ使ってみてもいい気はしますが・・・。

あと、昨日はバレンタインデーでしたね皆さんはいい日でしたか?私は妻からポケット付きのパンツ をもらいました。ポケットに手紙が入っておりなんとメッセージが!いつもいつも私を大事にしてくれる妻に本当に感謝です。ホワイトデーは何にしようか今のうちから戦略を練っておかないといけません。

2010年2月14日日曜日

スキーへ


本日は朝からスキーへ行ってきました。うちの奥さんは夜から当直なので自宅で休養とのことで一人でスキー場へ、妻よごめんなさい。本日はいい天気でスキー日和かと思いましたがこのスキー場は南向きで昼に雪が溶けて夜に凍る状態が毎日繰り返されておりガリガリのアイスバーン状態でした。朝8時半から滑り始めてもうつかれたなぁと思ってもまだ10時半、最近体力がないなあと常々実感しました。

ところでみなさん、当院はスキー場が10戸前後ある町に唯一ある病院なのでスキー外傷がたくさん来ます。実はスキー場での外傷の客の8割というと大げさかもしれませんが殆どがスノーボード客なんです。私もこの病院で働くまで知らず非常にびっくりしました。

そんなことを思い出しながらリフトからボーダーの姿を見ていたのですが、そりゃ無理はないなあと思いました。エッジが引っかからないで転ぶときには谷側に頭から落ちていく感じで、背中を谷川に向けているときはもろに後頭部を打つわけです。そもそも物理的に問題があるようですね。ただし他にも問題があるようで、ゲレンデの隅っこの雪が積まれているところ、、、見かけはハーフパイプのようになっていますが斜面に登っては転び登っては転びをしているじゃあないですかぁ!しかも、普通にゲレンデを滑っているかと思いきやいきなりくるくるくるくる回ったり跳ねたり、、、転んでもしらんぞ~って感じの滑り方をしているのでそりゃ運ばれてくるわなあという印象でした。物理的な問題もあるのですがどうやら危ない滑り方をしたい方々が多いようで、なんだか見ていて自分のところにこうやって運ばれてくるのかと思うと少しげんなりしました。

そんなこんなで疲れて一度昼に帰宅、妻を病院へ送ってからまたまたナイターへ行くとそこはさらにアイスバーン状態でカチンカチンの状態でした。滑りにくいこと滑りにくいこと、大変でしたがリフトで頂上までいったら絶景がそこにはありました。高速道路がきれいでしたがさらにはそこに渋滞が加わって山と山の間にテールランプの道が出来ていました。スキー場はバッドコンディションで体の負担が大きくつかれましたが景色がきれいで最後の最後に感動した一日でした。

2010年2月13日土曜日

当直明けて・・・




金曜日、なんとか無事当直を終えて通常勤務を終えたらさすがに辛かったぁ。当直自体はストレスフルじゃないんですが、なんといいますか客の質ですかねぇ。観光地で休日と土日の間で有給休暇を使うと4連休ということもあり受診者の8割は地元の客ではない状況でした。本来の当院の業務はまずは地域に住まいの患者様の健康を維持するのが目標なので複雑な気分でした。 7年前まではこの地域には基幹病院はなく診療所しかなかったので、この病院があることの有難さを理解しています。
なので、夜間の受診は非常に気を使っていただいている状態です。ところがどっこい東京からの観光客の方は本当にコンビニに行く感覚で夜間の受診、若い子たちなんて、休日夜間の会計が出来ない状況なので翌日の支払をお願いしても来院して支払をせずに地元へ帰ってしまう始末です。つくづく医師や看護師など医療職側だけの倫理観だけでは今の医療は良くならないんだなあと感じます。
さて、いやな話は終わりにして今日は土曜日で当番が外れてお休みです。隣町の某大手複合スーパーに行き、妻とジーンズやら義理チョコなどを買いました。何をするというわけではなくても、やはり地元から飛び出て解放感に浸るのはいいですね。
夜ごはんは今日はたこ焼きです。たこ焼きと言っても買ったのではなく自宅で作ってみました。銀だこのあの外はかりっ、中はふわっが忘れられず・・・かといってこの近辺には無いのでとうとう自分で作ってみました。最初は上手くできずでしたが、仕上げに油を多めに引き外を揚げる感じで仕上げると結構上手く出来ました。おいしいことにはおいしいのですが油が多いのは不健康かもしれません。美味しく出来ますので、みなさんも一度、試してみてください、仕上げの一揚げ。では今日はゆっくりして明日はスキーにでも出かけようと思います。
でわでわ!

2010年2月11日木曜日

休日の日当直

本日は仕事は休みですが、私は病院で日当直の仕事です。
世の中が休みなのに何だか気分が落ち込んでしまいますね。
でも、日当直と言えども今の病院はかなり楽なのが本音です。
前までいた病院は千葉の外房にある某病院で人口24万を夜間にカバーしているのが現状で、多いときで一晩に8~9件の救急車の搬入があったのでそれに比べると相当楽です。
ただし、人は本当に贅沢というもので楽なら楽で考え込むことがいっぱいあるんです。
10人患者を見たら8人は「熱がでた」という状況、いわゆる風邪症候群ってやつです。
自分が子供のころや大人になってからもそうだけど「熱が出る」イコール「医者に診てもらわなきゃいけない」というのが、何だか違和感が生じるのです。
子供のころは母親に「これのんで寝てなさい!」と逆に怒られ病院なんてつれていってもらえなかったけなあ・・・。
携帯電話があると便利だけどいつでも呼び出されてしまうし、携帯電話があると会って面と向き合ってお話し出来るありがたみを忘れてしまう。
コンビニが家の近くにあると便利だけど、帰り道についつい寄ってって余分なものを買い込んでしまう。
病院がいつもやっていると、日中に行くと混んでるから待たされるし、大した受診費もとられないから土日に受診しようってなんてしまうんだろうか?
もっともっと社会が病院や医療を大事に出来る日が来ますように・・・。
次はスキーのエッジで唇を切った人がくるとか・・・頑張ってこなします。
頑張れ俺&副直の研修医!

2010年2月9日火曜日

始めに・・・

ブログを初めてやることにしました。
続くかどうか分かりませんが色々とやってみようと思います。
日記というよりは自分の毎日の振り返りを出来ればいいかなあなんて考えています。

ブログ名を何にしようかと思いましたが「副腎に求めよ!」にしました。
初めての方には意味不明かもしれませんが、これは私の大事な師匠のさらにその師が残した言葉です。

今日ここで細かくは書きませんがいずれその意味を書く機会があれば書いてみようかと思います。

あと、自分で調べたことや勉強したことがあればそちらも徐々に載せてみる予定です。
嘘があるかもしれませんがその際はどうぞ批判的吟味をよろしくお願いします。