久しぶりにDKAの患者が運び込まれてきましたが管理方法がほとんどすっ飛んでいました
ということでDKAの輸液管理についてまとめました
■輸液
開始時(下記を血漿グルコースが<250mg/dlになるまで継続する)
・生理食塩水を1L/hr(15-20ml/kg/hr)で投与
・輸液負荷をどうするか決める
軽い低血圧で血清Naが正常の場合
→0.45%塩化ナトリウムを200-700ml/h(4-14ml/kg/hr)で投与
軽い低血圧で血清Naが低い場合
→通常の生理食塩水を200-700ml/hr(4-14ml/kg/hr)で投与
Hypovolemicショックの場合
→生食もしくは膠質浸透液を1L/hrで投与
Cardiacショックの場合
→血行動態を把握するためにスワンガンズカテなどでモニタリング
・一度、血漿グルコース≦250mg/dlになった場合
0.45%の塩化ナトリウム、5%ブドウ糖液に変更し150-250ml/hrで投与
(0.45%塩化ナトリウム500ml+50%ブドウ糖液50ml⇒大体3号輸液+50%ブドウ糖液40ml)
安定するまで血漿グルコースを2-4hr毎にチェック
■糖
・ボーラスで0.15U/kg(50kgで7.5U)を経静脈投与
・その後は0.1U/kg/hr(5-7U/hr)で持続静注
・血漿グルコースが50-70mg/dl/hrで低下しない場合は持続静注速度を2倍に変更
・血漿グルコース≦250mg/dlになるまで継続投与、その後は1-2U/hrで投与
■電解質(主にカリウム)
・K<3.3mEq/Lの場合
インスリンを継続しつつ40mEq/hrの速度でK≧3.3mEqになるまで補正
・3.3 mEq/L≦K<5. 0 mEq/Lの場合
インスリンを継続しつつ20-30mEq/LでKを投与
血漿Kを4-5mEq/Lに維持する
・K≦5 mEq/Lの場合
Kを投与しない
2hr毎に血漿Kをチェック
※ハーフソディウムはT3、ハーフソディウムと5%ブドウ糖混合液はT3Gでほぼ代用出来そうです
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